審決取消訴訟判決(特許) 令和6年(行ケ)第10049号
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原文は裁判所ウェブサイトで公開されていないかもしれません。 訴訟番号「R6-10049」を使って J-Platpatで検索すれば原文があるかもしれません。
要約
発明の名称
リーン姿勢で旋回可能なビークル
発明の簡単な説明
エンジン、発電用電動機、エネルギー貯蔵装置、推進用電動機を備え、加速指示に応じてエンジンと電動機を制御することで、出力応答の再現性を向上させるビークルの構成。
主文
原告の特許審判請求を却下した特許庁の審決を取り消す。
経緯
原告は特許庁に「ビークル」に関する特許出願を行ったが、拒絶査定を受けた。原告は不服の審判請求を行い、特許請求の範囲を補正したが、特許庁はその請求を却下。原告はその取消しを求めて訴訟を提起した。
争点
補正発明の進歩性と新規性、特に引用文献との相違点が当業者にとって容易に想到できるかどうかが争点となった。
原告の主張
原告は、補正発明がリーン姿勢で旋回可能な車両やドローンにおける加速応答性と姿勢制御の関係において特異な効果を有すると主張。特に、エネルギー貯蔵状態に関わらず加速指示に対する出力応答の再現性を持つ点が新規であり、引用発明にはそのような示唆がないと主張した。
被告の主張
被告は、引用文献に記載された発明が周知技術であり、補正発明の構成は当業者にとって容易に想到できるものであると主張。特に、エネルギー貯蔵装置の温度やエネルギー貯蔵量の低下に関する課題は周知であり、引用発明においても同様の課題を解決するための構成が容易に想到できるとした。
当裁判所の判断
裁判所は、補正発明が引用発明と同様の相違点を持ち、当業者が容易に実施可能であると判断。特に、引用発明の課題と補正発明の課題には共通性があり、原告の主張する特異な効果は当業者にとって予測可能であると認定した。したがって、特許法に基づき特許を受けることができないと結論付けた。
結論
原告の特許審判請求を却下した特許庁の審決は妥当であり、特許を受けることができないとの判断が下された。