審決取消訴訟判決（特許）令和５年（行ケ）第１００４０号「トレーニング器具」

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原文は裁判所ウェブサイトで公開されていないかもしれません。訴訟番号「R5-10040」を使って J-Platpatで検索すれば原文があるかもしれません。

要約

トレーニング器具

使用者が両手で持つ際に、グリップ部の幅間隔を選択して変えることができるトレーニング器具で、特に三頭筋を効果的にエクササイズするための装置。

特許第3763840号に関する無効審判請求を却下した特許庁の審決を取り消す請求は理由がない。

原告は特許の新規性と進歩性に疑問を呈し、特許庁の審決を不服として提訴。特許は2005年に出願され、2006年に設定登録。2022年に特許無効審判を請求し、2023年に特許庁は請求を却下。原告はその後、審決の取消しを求めて訴訟を提起した。

特許の新規性が米国特許第6196951号に記載された発明と比較してどうか、特に「弓形」の形状や構造の相違点が進歩性に影響を与えるかが争点となった。

原告は、甲１の発明から錘を除外した場合に本件発明が新規性を欠くと主張し、特許庁の判断が誤りであると訴えた。また、甲２、甲３、甲４の技術が本件発明の進歩性を否定するものであると主張した。

被告は、特許の新規性と進歩性が認められるとし、特に本件発明の「弓形」に関する定義が広く、台形も含まれるため、相違点が実質的でないと反論した。また、当業者が本件発明を容易に想到できるとは認められないとした。

裁判所は、甲１発明と本件発明の間に実質的な相違点が存在すると判断し、特に「弓形」の定義が広いことから新規性が認められるとした。また、進歩性についても、当業者が本件発明の構成を容易に想到することは困難であるとし、無効理由は認められないと結論づけた。

本件特許は有効であり、原告の請求は理由がないと判断された。