審決取消訴訟判決(特許) 令和5年(行ケ)第10019号
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原文は裁判所ウェブサイトで公開されていないかもしれません。 訴訟番号「R5-10019」を使って J-Platpatで検索すれば原文があるかもしれません。
要約
発明の名称
IL-4Rアンタゴニストを用いたアトピー性皮膚炎の治療方法
発明の簡単な説明
IL-4Rに特異的に結合する抗体を用いて、アトピー性皮膚炎の症状を改善または防止する治療法。
主文
原告の請求は棄却され、特許庁の審決は適法であると認定された。
経緯
特許第6353838号に関する無効審判が特許庁で行われ、原告がその審決の取り消しを求めて訴訟を提起した。特許庁は訂正を認め、無効審判請求は成り立たないとの判断を下した。
争点
本件特許の進歩性、実施可能性、サポート要件の適合性が争点となった。
原告の主張
原告は、特許の進歩性に関する判断が誤りであり、特に慢性期におけるTh2系サイトカインの優勢性についての技術常識が誤認されていると主張。治療上有効な量が臨床試験で確認されているとし、引用発明の効果に関する認定にも誤りがあると訴えた。
被告の主張
被告は、原告の主張に対し、特許の進歩性が認められるべきであり、特に治療効果の予測が困難であったことを強調。引用発明の効果を予測することができなかったとし、サポート要件違反についても反論した。
当裁判所の判断
裁判所は、原告の主張が技術常識に反することを認めつつ、被告の主張を支持。特に、慢性期におけるサイトカインの優勢性についての認定は文献に基づいており、原告の主張には根拠がないと判断した。また、治療上有効な量についても、明細書に記載された内容が当業者に理解可能であると認定した。
結論
原告の請求は棄却され、特許庁の審決は適法であると認定された。