審決取消訴訟判決(特許) 令和4年(行ケ)第10081号
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原文は裁判所ウェブサイトで公開されていないかもしれません。 訴訟番号「R4-10081」を使って J-Platpatで検索すれば原文があるかもしれません。
要約
発明の名称
ゴルフクラブ用シャフト
発明の簡単な説明
高い捩じり剛性を持ちながらもスイングの安定性を確保し、プレーヤーの力量に影響されずに飛距離と方向の安定性を実現するゴルフクラブ用シャフトの提供を目的とする。
主文
特許第6798321号に関する特許異議の申立てに対する取消訴訟において、特許庁の決定を一部取り消すことを求める原告の訴えは棄却される。
経緯
原告は平成29年に「ゴルフクラブ用シャフト」の特許出願を行い、令和2年に特許が設定されたが、令和3年に特許異議が申し立てられ、特許庁は一部の請求項を取り消した。原告はその決定に対して訴訟を提起した。
争点
サポート要件(特許法36条6項1号)違反の有無が争点となり、特許の内容や訂正の適否が焦点となった。
原告の主張
原告は、特許の構成が技術常識に基づき課題を解決できる範囲にあると主張し、特定の弾性率や重量比が安定した飛距離と方向安定性を実現するために重要であると述べた。また、数値範囲の境界値が臨界的意義を持たないとし、当業者が容易に理解できると反論した。
被告の主張
被告は、特許の請求項がサポート要件を満たさず、特定の構成が課題を解決する理由が不明であると主張した。特に、トルクの数値範囲が当業者にとって理解できない内容であり、技術的効果が得られる根拠が示されていないと指摘した。
当裁判所の判断
裁判所は、特許の各構成が示す効果の作用機序が説明されておらず、当業者が理解することができないと判断した。特に、シャフトのトルクに関する具体的な数値が、安定性や強度に寄与することは自明ではないとされ、原告の主張は技術的に支持されていないと結論付けた。
結論
原告の請求は理由がないと判断され、特許請求の範囲がサポート要件を満たしていないとの決定に誤りはないとされた。