審決取消訴訟判決(特許) 令和3年(行ケ)第10157号
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原文は裁判所ウェブサイトで公開されていないかもしれません。 訴訟番号「R3-10157」を使って J-Platpatで検索すれば原文があるかもしれません。
要約
発明の名称
運動障害治療剤
発明の簡単な説明
特定の化合物KW-6002を含む薬剤がパーキンソン病患者において、L-ドーパ療法に伴うウェアリング・オフ現象やオン・オフ変動を改善することを目的とする。
主文
特許第4376630号に関する無効審判請求を却下した特許庁の審決を取り消すことはできない。
経緯
原告は特許庁の審決が新規性と進歩性に関する判断を誤っていると主張し、特許の無効理由を挙げて訴訟を提起した。特許庁は無効審判請求を却下し、原告はその取消しを求めた。
争点
本件発明の新規性と進歩性、特にKW-6002の効果が当業者にとって容易に想到できるかどうかが争点となった。
原告の主張
原告は、KW-6002がパーキンソン病のウェアリング・オフ現象に特異的に作用し、L-ドーパとの併用によって効果があると主張した。また、甲A1の記載が医薬用途に関する新規性や進歩性を持つとし、特許庁の審決が誤りであると指摘した。
被告の主張
被告は、KW-6002の医薬用途に対する動機付けがないとし、原告の主張する新規性や進歩性が当業者にとって容易に想到できるものでないと主張した。特に、甲A1の記載が本件発明の構成を示唆しているとし、原告の主張を否定した。
当裁判所の判断
裁判所は、KW-6002がL-ドーパ療法におけるウェアリング・オフ現象やオン・オフ変動を改善する効果が当時の技術常識からは容易に想到できないものであると判断した。また、甲A1の記載が本件発明の新規性や進歩性を否定するものではないとし、原告の主張を退けた。
結論
特許庁の審決は正当であり、原告の請求は理由がないとされ、特許の無効理由は認められなかった。