審決取消訴訟判決（特許）令和３年（行ケ）第１００６０号「トランザクションリクエストを送信するシステムおよび処理方法」

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原文は裁判所ウェブサイトで公開されていないかもしれません。訴訟番号「R3-10060」を使って J-Platpatで検索すれば原文があるかもしれません。

要約

トランザクションリクエストを送信するシステムおよび処理方法

本発明は、管理主体が存在しないパブリック型ネットワークにおいて、複数のプロセスがトランザクションリクエストを送信するシステムを提供し、スループットを向上させることを目的とする。

原告の特許出願に対する拒絶査定を取り消すことはできず、原告の請求は棄却される。

原告は特許出願を行ったが、特許庁により拒絶され、その後の手続補正も却下されたため、不服審判を請求し、最終的に訴訟を提起した。

本件の争点は、原告の発明が進歩性を有するかどうかであり、特に引用文献との相違点や容易想到性が問題となった。

原告は、引用文献1におけるリクエストの流量制御とリクエストの多重化が異なる機能であり、特に「トランザクションの指示を受け付ける割当部」の存在が重要であると主張。引用文献にはスレッド数の制御が示唆されていないため、進歩性の判断に誤りがあると訴えた。

被告は、引用文献がリクエストの流量制御をスレッド数とリクエスト数に関連付けており、原告の主張は誤りであると反論。引用発明の基本的な構造が本件補正発明と類似しているため、容易に想到できると主張した。

裁判所は、引用文献1がスレッド数の制御に関する示唆を含むと判断し、原告の主張を退けた。また、プロセス多重度の制限が容易に想到できる範囲内であるとし、特許要件を満たさないと結論付けた。

本件補正発明は引用発明や周知技術に基づき容易に想到できるものであり、特許要件を欠くため、原告の請求は棄却される。