審決取消訴訟判決(特許) 令和3年(行ケ)第10021号
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原文は裁判所ウェブサイトで公開されていないかもしれません。 訴訟番号「R3-10021」を使って J-Platpatで検索すれば原文があるかもしれません。
要約
発明の名称
オキサリプラチン溶液組成物
発明の簡単な説明
オキサリプラチンと緩衝剤を含む安定な溶液組成物及びその製造方法。
主文
原告の請求を棄却する。
経緯
原告は特許権の存続期間延長登録出願を行ったが、特許庁により拒絶され、その不服申し立てが審理された。特許庁は、オキサリプラチン溶液組成物が特許発明の要件を満たさないと判断し、原告はその審決の取り消しを求めて訴訟を提起した。
争点
特許権の存続期間延長に関する判断、特許請求の範囲における「緩衝剤の量」の解釈、及び医薬品の製造販売行為が特許発明の実施に該当するかどうか。
原告の主張
原告は、特許庁の審決において「緩衝剤の量」の認定に誤りがあると主張し、オキサリプラチンから遊離したシュウ酸が緩衝剤として機能することを強調した。また、特許の請求項に記載された具体的な条件を満たしているとし、特許権の延長が必要であると訴えた。
被告の主張
被告は、シュウ酸がオキサリプラチンから分解して生じるものであり、外部から添加された緩衝剤には含まれないと主張した。さらに、特許請求の範囲における「緩衝剤の量」の解釈が明確であり、原告の主張には誤りがないとした。
当裁判所の判断
裁判所は、原告の主張を退け、特許請求の範囲における「緩衝剤」は外部から添加されるものであると解釈した。オキサリプラチンから遊離したシュウ酸は「緩衝剤」に含まれないとし、原告の主張は特許法に基づく解釈に反すると判断した。また、医薬品の製造販売行為が特許発明の実施に該当しないと結論づけた。
結論
原告の請求は理由がないと判断され、裁判所は請求を棄却する。