審決取消訴訟判決(特許) 令和2年(行ケ)第10150号
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原文は裁判所ウェブサイトで公開されていないかもしれません。 訴訟番号「R2-10150」を使って J-Platpatで検索すれば原文があるかもしれません。
要約
発明の名称
オルニチンとエクオールを含む発酵物の製造方法
発明の簡単な説明
特定のダイゼイン類とアルギニンを用いた発酵物の製造方法で、発酵処理によってオルニチンとエクオールを生成する。
主文
特許第6275313号に関する特許無効審判の審決を取り消す請求は棄却される。
経緯
原告は特許庁に特許無効審判を請求したが、棄却されたため、知的財産高等裁判所に訴えた。請求は再度棄却され、最高裁への上告も不受理となった。特許庁は特許の訂正を認めたが、無効審判請求は再び棄却された。
争点
特許の新規性、進歩性、委任省令要件の違反についての判断の誤りが争点となった。
原告の主張
原告は、特許の訂正が新規事項の追加に該当し、特許法に基づく新規性・進歩性が欠如していると主張した。特に、発酵物がオルニチンとエクオールを生成し、食品素材として使用されることが特定されている点を強調した。
被告の主張
被告は、訂正が特許請求の範囲を減縮するものであり、新規事項の追加には該当しないと反論した。また、先行技術との比較において、本件訂正発明は特定の条件を満たしており、新規性と進歩性が認められると主張した。
当裁判所の判断
裁判所は、訂正が特許請求の範囲を減縮するものであり、新規事項の追加には該当しないと判断した。原告が挙げた先行技術との比較において、本件訂正発明は特定の条件を満たしており、これにより新規性と進歩性が認められると結論づけた。特に、オルニチンの生成に関する記載が先行技術にはなく、当業者が容易に想到できるものではないとされた。
結論
本件訂正発明は新規性を有し、進歩性も認められるため、特許の訂正が認められた。