審決取消訴訟判決(特許) 令和2年(行ケ)第10122号
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要約
発明の名称
ウデナフィル組成物を用いたフォンタン患者における心筋性能改善方法
発明の簡単な説明
ウデナフィルをフォンタン手術を受けた患者に投与することで運動耐容能を改善する医薬組成物に関する特許出願。
主文
原告の特許請求は棄却され、特許庁の審決は維持される。
経緯
原告はウデナフィル組成物に関する特許を申請したが、特許庁から拒絶査定を受けた。原告は不服審判を請求し、手続補正を行ったが、特許庁は審決を下し、原告はその取り消しを求めて訴訟を提起した。
争点
ウデナフィルの投与がフォンタン手術を受けた患者の運動耐容能を改善するかどうか、及び特許の実施可能性とサポート要件の適合性。
原告の主張
原告は、ウデナフィルの投与が運動耐容能を改善することを示す実施例に基づく運動負荷試験の結果を主張し、特にヒト臨床試験の特性上、有意差を示すデータを出すことが難しいとし、実施可能要件を満たしていると主張した。
被告の主張
被告は、運動負荷試験の結果に有意差がないことを理由に実施可能要件を満たさないと反論し、データのばらつきが大きく、結果が誤差によるものである可能性を指摘した。
当裁判所の判断
裁判所は、ウデナフィルの投与による運動耐容能の改善が明細書に十分に記載されていないと判断し、治療群の変化スコアが誤差の範囲内であり、明細書に記載された改善基準にも達していないことを指摘した。また、個別の被験者の結果が正反対であったことや、改善の根拠が不十分であることも問題視され、特許の実施可能性について否定的な判断を下した。
結論
原告の特許請求は棄却され、特許庁の審決は正当であると結論づけられた。