審決取消訴訟判決(特許) 令和1年(行ケ)第10120号

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原文リンク

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要約

発明の名称

油冷式スクリュ圧縮機

発明の簡単な説明

油冷式スクリュ圧縮機は、圧縮ガスから油を分離し、油をバランスピストンに供給することで、スラスト力を軽減する技術を有する。

主文

原告の特許無効請求は棄却され、特許第3766725号は有効であると判断された。

経緯

原告は特許第3766725号の無効を求め、特許庁に無効審判を請求したが、2019年8月に棄却されたため、訴訟を提起した。

争点

特許発明が既存技術に基づき容易に発明できたかどうか、特に相違点の重要性と進歩性が焦点となった。

原告の主張

原告は、特許発明が既存の技術(甲1、甲2~甲5)を基に当業者が容易に発明できたものであり、特許法に基づく無効理由が成立すると主張した。特に、油分離回収器の有無や圧力遮断する仕切り壁の機能について、甲1発明との一致点と相違点を挙げ、技術常識から特許の進歩性がないと訴えた。

被告の主張

被告は、特許庁の審決が甲1発明の部品が圧力遮断する仕切り壁に相当すると判断したことに異議を唱え、特許発明は客観的な構成で判断すべきであり、設計者の意図に左右されるべきではないと主張した。また、特許発明の構成が容易に想到できるものでないとし、特許の有効性を支持した。

当裁判所の判断

裁判所は、特許発明と甲1発明の一致点と相違点を検討し、技術常識に基づき相違点が実質的なものでないと判断した。特に、非加圧流路の設置が技術思想に反しないこと、逆スラスト力の解消に向けた動機付けが存在することを認め、特許の進歩性を支持した。原告の主張は、特許法に基づく無効理由として成立しないとされた。

結論

特許第3766725号は有効であり、原告の無効請求は棄却された。


原審の種類、判示事項